ここがヘンだよ日本史

神道やら歴史やらを書いていきたいと思います。

黄泉の国

イザナギイザナミが亡くなったのが悲しくてしかたありません。

イザナギイザナミを迎えに行こうと黄泉の国に行きます。

 

黄泉の国は死者の国、生きたものが来ることをかたく禁じています。

その御殿は冷たい石の扉がしっかりと現世との間を鎖していました。

 

イザナギは門のこちら側で問いかけます

「一緒に帰ろう」と

 

イザナミは門の向こうから

「なぜもっと早く来てくれなかったのか・・

私はこの国で不浄な火と水とで炊いた食物を口にしてしまいました。

私の体はもう穢れておりますが迎えにきてくれたのはとても嬉しい。

今すぐにでも帰りたい気持ちになりました。

しばらくこの国の神々に相談して帰っていいかを伺います。

ただその間は私の姿を見ないでください。」

と告げます。

 

が・・いつまでたってもイザナミは戻ってきません。

 

たまりかねたイザナギは自分の髪に挿した櫛の歯を折り扉を開け

火の灯し辺りを見回しました。

 

するとそこには腐乱した横たわるイザナミの姿がありました。

イザナミは「吾れ辱見せつ」(私の恥ずかしい有様をみましたね)と

イザナギは恐怖のあまりその場を逃げ出します。

 

イザナミは醜女(しこめ)を放ち追いかけさせます。

イザナギは黄泉比良坂(よもつひらさか)というあの世とこの世の境までたどり着きます。

そこに生えていた桃の実を醜女に投げつけ撃退します。

 

しかし今度はイザナミ本人が追いかけています。

イザナギは黄泉比良坂の真ん中に大岩を置き進めなくしました。

岩越しに会話をします。

イザナミ「ひどいことをなさるならあなたの国の人々を一日千人紋殺します」と

イザナギ「ならば私は一日千五百人を生ませることにする」と

ここから一日千人が死に、千五百人が生まれることとなったのです。

 

因みに桃の実は意富加牟豆美命(オオカムズミノミコト)という名前があたえられました。

イザナギは「葦原中国に住むあらゆる命健やかな人達がつらい目にあってくるしむようなことがあれば私同様助けてやってくれ」と願いが込められています。

 

そんな思いが込められている桃、

つらいときはもしかしたら桃を食べると助けてくれるかもしれませんね。